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東京支部だよりバックナンバー(2013年11月)

■■ 第187号 身体均整師会 東京支部会報  ■■

◇ 東京 支部だより ◇

■■          2013年 11月■

発 行 一般社団法人 身体均整師会東京支部
http://www.kinsei.ne.jp/tokyo/

事務局 東京都豊島区西池袋4-21-17メゾン東都101

責任者 田川直樹 03-6904-3020/FAX03-6904-3021


■11月の予定■
●東京支部研修会●
【類別克復法の構造】
 講師:
「木場均整指導所」坂戸哲(さかとあきら)先生


『類別克復法』は、亀井進先生の身体均整法創設の核となる書であります。

脊髄神経反射法(スポンデロテラピー)を駆使し、個々の内臓や運動系を均整に導き、体を健康にする、身体均整法の原点となる重要な教材です。

亀井先生は類別克復法の中で、「本書は地盤工事であり、土台工事である。故に閑文字は一字も用いてない。どうかこの上に著者の気がつかなかった材料を発見し、より完全な建設をする人の出てくることを待望する」と書かれています。

私は若い世代の、類別克復法の継承・進歩発展に主眼をおき、学園での観歪法の授業を進めています。

2月の支部研修会では、類別克復法(観歪法)が、交感神経系と副交感神経系を明確に区別した方向性「自律神経中枢の均整」を基にした施術方法で構成されていると、米木先生が分かりやすく講義して下さいました。

その中で、交感神経の一元支配であるといわれる胆嚢・膵臓・副腎だけは、脊髄神経反射法による交感神経と副交感神経への鼓舞・抑制法の調整理論が成立せず、唯一不明な部分であるということでありました。

今回は、これらの内臓器官への脊髄神経反射法を用いた調整の法則性を公開し、類別克復法の詳細や解説を含め、「原理・原則」の講義を初めて聞かれる方にも、理解しやすいよう解説する予定です。

『類別克復法』が制作された頃には、12種体型に用いられている1側・2側・3側という表現がまだありませんでした。

胸椎では、棘突起側縁/下関節突起内縁・後縁・外縁・下縁/横突起側縁(第◯・◯肋骨間隙)/横突起(肋骨結節下縁)、腰椎では副突起/肋骨突起など、普段解剖学の中でもあまり見られない椎骨の部分の表記が出てきます。

『観歪法』においては、教材の発刊時期により1s・2s・3sの表記がまちまちです。

そこで授業前に、脊髄神経反射の位置の正確性を期するため、在校生には胸椎「肋骨結節」と腰椎「副突起」の模写を提出してもらっています。

また、「自律神経とは、体を構成する約60兆個の細胞を無意識のうちに調整している神経です。自律神経には交感神経と副交感神経があり、両者が環境や状況に応じてシーソーのように揺れ動き、私たちの体調は整えられています」との一文を含む、自律神経系を解説したレポートの提出も同時に求めています。

支部研修会の前に、これらに再度目を通していただくと、類別克復法をより理解する為の手助けになるでしょう。

類別克復法の「原理・原則」そして「構造」を理解することにより、12種体型等の要素を加味して制作されたハンドブックとしての『観歪法』の使い方と価値が分かると思います。

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・日 時 11月17日(日)
・場 所 笹塚区民会館
・時 間 午後1時〜午後4時50分
・料 金 身体均整師=¥2,000/一般の方=¥6,000

笹塚区民会館
  
『笹塚区民会館』
渋谷区笹塚 3-1-9
電話:03-3377-1060
交通:京王線 笹塚7分

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◇午前練習会のお知らせ◇
※11月の午前練習会はありません。ご了承ください

 12月は笹塚にて、午前10時〜12時まで開催します。


■第480回支部研修会報告■

先月も支部研の日は台風が近づくあいにくなお天気でしたが、今月も大雨。今年一番の寒さとなりました。そんな中、まさに雨にも負けず沢山の方々が参加されました。

午前中には小酒井先生の特別講習もあり、お得な一日となりました。

さて、来る11月3日に開催される「みんなのひろば祭」にも即効使える座位での調整を、池田先生、田川先生、片岡先生に講義していただきました。

三先生方それぞれ違ったポイントから講義していただき、得られるものも三倍!充実した研修会となりました。

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◆池田 勝先生◆
『直交座標系を使っての調整法』

身体に不調があれば、必ずどこかに運動制限がある。まずそれを身体のどの部分を使ってもいいので、直交座標系を考えながら検出していく。


(1)身体の体型調整(体型を見る)

前後、左右、回旋の動きで、それぞれよく動く方、または呼吸が楽な方を調べ、その3方向の混合させた姿勢を作り30秒キープさせる。
その時、両手を正中線上で合わせると気の流れがよくなる。また整者が受者の後ろで同じポーズをとると共鳴し、変化しやすい。(注:このとき回旋→左右→前後の順でポーズをとる)

(2)部分の体型調整
※続きは郵送版「東京支部だより」をご覧ください。

(レポート:「たなか身体均整院」田中菜穂実先生)


【今後の支部研修会の予定】

12月15日(日)「大村身体均整院」大村浩二先生【姿形操縦法】※研修後は忘年会

2014年

1月19日(日)「身体均整院 はつらつセラピー」村松陽一先生
【チャップマン反射と12種体型(仮題)】※研修後は新年会

2月16日(日)未定

3月16日(日)矢作智崇先生
【黒田ノートから抜粋:臨床応用(仮題)】



■東京支部研修DVDについて■
東京支部では、研修会の模様を映像と音声で保存しDVD販売をしております。
また、黒田長一先生がテープ起こしをされ、東京支部の有志と深澤先生が編集をされた「講座集特集号」の原本である通称黒田ノートの販売も行なっております。
DVD/黒田ノートは研修会場でお求めになるか、担当の片岡久雄先生までご連絡ください。

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◇ DVD感想 ◇
DVDを観た感想を有志の先生方にレポートしていただきました。

「赤本から私が学んで体験した事」
(2008年6月 大村浩二先生)

このDVDは、実践均整法<基礎の基礎>とも言うべき内容で、大村先生の豊富な臨床例を元に、観察の段階から懇切丁寧に講義してくださっています。

見どころは、あたかも実際のクライアントに対しているかの如く臨場感抜群の実習場面。

メインテーマは「骨盤の観察と調整法」。反射操縦法から、股関節回し/陽池一点操法/足首にノビをかけて落とす、の3操法を実演されています。

大村先生は、ふだんからメインの調整に入る前の最初にこれらを行っているそうで、ここでまずクライアントを納得させることにより、その後の調整に入りやすいとのこと。

後半では先生の十八番である、尿路結石の操法(排尿促進法)も披露されています。


また、軽妙な語り口で紹介される逸話の数々がもうひとつの見どころです。

大村先生が均整師としてゼロから歩んでこられた歴史から語られる、リアルな体験談には、クライアントと向き合う中で日々湧き上がる悩みや疑問に対するヒントが盛り沢山です。

操法についてはもちろんのこと、整者の心構え、クライアントに対する作法や注意点など、初心者が陥りやすいポイントを丁寧かつ的確にお話ししてくださっています。

これから均整師として一人前になるための心得がたっぷり詰まったDVDと言えるでしょう。

これから開業される先生方はもちろんのこと、臨床に日が浅い先生方には、お勧めの1枚です。
(とりい あゆら先生より)


「AKA法(関節包内運動)〜肩関節」
(2012年1月 金井周二先生)

学生の頃に受けた金井先生の講習です。こんなアプローチ法もあるんだ、と思ったのを覚えています。

数箇所の医療施設でリハビリ従事者として勤務されたという経歴を持つ金井先生。

DVDの冒頭には、肩関節の調整を考える上での基礎から、身体均整法としての経絡の使い方まで、様々な肩関節に対するアプローチを紹介して下さっています。


AKAはとても繊細な技だと思います。しかし、詳しく丁寧な説明をして下さっているのでとても解りやすいです。

講習でも勉強しましたが、DVDで復習をしてまた理解が深まりました。

均整師として施術をしていく上で、肩関節の調整の幅が広がると思います。
(米木千恵先生より)

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【8月号「黒田ノート」定価の訂正】
8月号の5ページに掲載しました、黒田ノートの定価に間違いがありました。
誤:第1回〜6回1部1000円
正:第1回〜6回1部500円
お詫びして訂正いたします。


■東京支部会員による自主活動■
◆第236回手技研究会◆
・日 時 11月21日(木17時位〜21時位 (毎月3回目の木曜日に開催しております)
・場 所 中野区大和町1-65-4増田ビル2F ザ・均整法せいたい
・問合せ 池田 勝
・参加料 ¥1,000

◆手技勉強会◆
受者、整者、第3者が納得する、「3つの納得」 の為を目標に、実際にクライアントを招いての実技及び実技指導を実践し ます。
受者の施術料は、事故発生時に賠償保険の対象にするために、初回~3回まで1,000円、4回以降は、3,000円を徴収しております。
・日 時 毎週木曜日10時~21時 (但し毎月3回目 の木曜に限り17時位まで)
・場所、問い合わせ 上記手技研究会と同
・参加料 無料

高円寺


◆天内練習会 & 頭脳開発研究会◆

正しい角度・張力によって基本的な操法で的確に効果を出すための練習、しなやかな操作で受者に負担をかけずに必要な刺激を十分に入れる練習を続けています。
会場手配の都合がありますので関心のある方は早めに御連絡下さい。
・日 時 11月12日(火)13時15分〜16時45分
・場 所 JR中央線武蔵小金井駅もよりの
      天内先生施術所または近隣施設
・参加料 1,000円
※問い合せ、参加申込は馬場先生まで

◆均整法 原理を語る散歩道◆
研修形式ではなく、ざっくばらんに均整法の原理や関連する各分野の技・理論について情報交換・意見交換する交流会です。
参加される方は前日までに御連絡ください。
・日 時 11月19日(火)16時〜19時+α
     (途中合流、途中退席自由です)
・場 所 JR新宿駅付近を予定
・参加料 無料。(飲食費等は各自負担。)
※問い合せ、参加申込は馬場先生まで


■神奈川支部よりお知らせ■
〜平成25年度第3回神奈川支部研修会ご案内〜

いつもお世話になっております。ようやく秋の過ごしやすい季節となりました。
朝晩は、肌寒く感じる日もあります。ご体調にはくれぐれもお気を付けくださいませ。

さて、第3回神奈川支部研修会を下記のように開催いたします。

是非、ご参加くださいますよう、お知らせいたします。

講題:『小児・老人操法』
講師:木内登喜子先生

日 時:12月8日(日) 13:30〜16:30
場 所:関内ホール 地下1階リハーサル室3
【HP】
http://www.kannaihall.jp/access/index.html
交 通:JR『関内』駅北口下車 徒歩6分
    市営地下鉄『関内』駅9番出口徒歩3分
内 容:少子高齢化社会の世の中。需要の多い
    施術方法や小児、老人を施術する際の
    注意点をご紹介くださいます。
研修費:2,000円 
※「関内ホールリハーサル室3」へは、メイン
の入り口ではなく、関内大通り側にある「楽屋
口・リハーサル室入口」よりお入りいただき、
地下1階に下りていただくと分かりやすいと思
います。
★研修後、懇親会を行います。ご参加をお待ちしております。
 関内周辺で行います。
★ご不明な点は神奈川支部の青島までお願いします。


■あとがき■
研修会や懇親会、また全国講習会の場では、経験の浅い方が臨床などで抱えている問題を、先輩に尋ねたりする光景をよく見かけます。

先日、筋肉への操作の効果はすぐに消えてしまうけれど、それはどうなんでしょうか、と質問を受けました。確かにせっかく覚えた筋肉操縦法が実は役に立たなかったなどと教わって解釈してしまったらがっかりするかと思います。

表層筋への刺激は数分で消失するという事でした。でも、それは深澤功先生の言葉を借りればあくまでもミクロ的視点にたった場合の話であり、身体均整法は全体を見渡します。マクロ的視点で観察をするのです。

部位に絞って考えた場合、内臓器官や他の箇所の故障などが、その筋肉に収縮などの異常をもたらせているので、その原因に対して変化を与えなければ、再び収縮などの症状が戻ってきてしまう事があるのだと思います。

身体均整法には体型調整という考えがあります。学園の授業でも「畑を耕してから種を植える」と教わった事を覚えていると思いますが、これなどもマクロ的視点に基づいた身体均整法の定石です。入れた刺激が見事に定着します。部位のみで考えるのではなく、身体全体を観察し、そこから現れた平衡、可動、強弱の異常を解決するのが身体均整法なのだと思います。

体型調整であらかじめニュートラルに近い体型にしておくと、異常箇所が浮き出てき、その部位をさまざまな手技で変化を与えるという事です。

また、支部研修会で川名慶子先生は「脳に(快)を与えてください」と仰られました。これも、筋肉操縦法の効果を深い処まで効かせるコツとでしょう。痛みのある箇所、動かなくなった箇所に変化を与える事で脳はその(快)の情報を受け取ります。その情報によって脳は身体の各器官に対して「此処がこんなに楽になっているのだからあなたたちも楽になりなよ」という情報を振りまいてくれるのです。

脳のある箇所の障害により麻痺した手を他動的に動かす事によって、脳が勘違いをし麻痺を解除する事はよくしられています。

私たちは自信を持って覚えた技や知識を臨床に生かしていいのだと思っています。(矢作)


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