■第474回支部研修会報告■
3月の支部研修会では代々木八幡区民会館において、金井周二先生に【身体均整法的関節運動〜肩関節〜】をご講義頂きました。
◯関節調整が相関を通して体型を変化させる
人間の身体・・・すべて軸を中心にして回転する。関節は軸を基本線として動きをとらえることがポイント。
どこか一つがズレると、他の関節全ても軸に対してズレる。
均整法は、一部分の関節のズレを整えて、他のズレも同時に整えている。(=相関)
「均整法の神髄は相関」(金井先生)
肩甲骨と骨盤のシーソー関係を利用。
肩甲骨が下転している側の腸骨は拡大している。
伏臥位で仙骨を圧定し、立てた下肢を内旋させる。
じんわりとストレッチさせる事で仙腸関節に柔軟性をつけている。
オステオパシー的操法。(筋肉の緊張を解除して、骨格を変化させる)
膝関節と手関節、の同形相関を利用。モデルは膝眼のズレ(腓骨の下がり)がある。
同側の前腕を立て握手して垂直に押し込みつつ、少し橈屈ぎみに圧をかける。もう一方の手で受者の前腕がブレないように把持しつつ、しっかり床方向へ圧をかける。
感覚的にフッと緩み、軽くなるまで。
◯関節には骨運動と関節包内運動がある
「骨運動」= 指を曲げる、腕を拳上する、など目に見える動き。骨運動の可動域に制限が
あれば「異状」。
「関節包内運動」= 関節内での遊び運動。関節の中では3種類の動きがある。
(すべり・転がり・軸回旋)
◎骨運動には必ず関節包内運動が伴う → 関節包内運動が出来なければ骨運動は不可能。しかし、骨運動ができなくても関節包内運動は出来る場合がある。(他動的に動かしたり)
以上の事から、操作には「関節包内運動」を利用する。
関節包内運動、つまり関節の遊びが無くなっていたり、遊びがロックされている部分を解除することで骨運動、動きそのものを改善していく。
◯しまりの位置とゆるみの位置
「しまりの位置」・・・関節が適合している状態、関節の遊びがない状態。均整法での最密位。
「ゆるみの位置」・・・関節の接合がゆるくて、よく動く状態。
ゆるみの位置は、他動的にもよく関節の動きが出る状態。関節の遊び調整には最大ゆるみの位置で動かす。
肩関節の最大ゆるみの位置:45°外転、35°屈曲、軽度内旋。
最大ゆるみの位置で上腕を固定。十字方向(前後・上下)をイメージして上腕骨頭を動かす。
遊びの動きには「滑り」と「離開」がある。
関節の中での小さなストレッチ。
骨運動の形をとりながら関節包内運動を行い、さらに遊びの範囲を広げる。
「滑り」「転がり」「軸回旋」という「関節の構成運動」を意識して。
※関節の構成運動:骨運動に伴う関節面の運動
上記の関節包内運動と構成運動に、さらに「凹凸の法則」を加える。
他動的に骨運動させつつ、動きをサポートするように骨頭を動かし関節の可動域を広げ
ていく。
肩関節は凸の法則なので、接地面は関節頭の動きと反対方向に移動する。
◯操作上のポイント
☆関節の中のストレッチには、関節自体が緩んでいる事が大切。
☆遊びの範囲がどれぐらいあるか確認して、限界まで行ったらその位置で、じっとホールド。リリースされると緩んで遊びの範囲が広がってくる。 ☆痛みを感じさせない位置で操作することがポイント。痛む場所から少し戻し、無理のないところで操作。少しずつ可動域を広げていく。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
耳にした事はあっても身体均整法的関節運動がどういった技術なのか、勉強不足なため良く詳細を知りませんでした。
しかし今回のご講義や実技の内容は、実際とても分かりやすく非常にシンプルなものでした。 関節の接地面や軸回旋の方向、凹凸の法則など、全ての関節ごとに色々な法則が存在するので一見複雑なようですがその法則に照らし合わせて考えてみると、操作自体はとても明解です。
講義冒頭に、金井先生の「手技の有効性を高めるには、客観性があること。客観性があるという事は、再現性が高く練習すればだれがやっても成功するという事が大切。そしてそれを説明出来るように」というお言葉が心に残りました。 「均整ってよく分からないけど効く」ではなく、今回のご講義にはそういった意味で色々なヒントが沢山盛り込まれていた様に感じました。 (レポート:「みわ身体均整院」高城~たき~美和子先生)
■4月の予定■
●東京支部研修会●
【身体均整法的関節運動〜膝関節〜】
講師 金井周二先生(金井均整院)
3月の研修会では、関節包内運動を意識した肩関節へのアプローチ法を学びました。
肩関節は凸の法則に従い、関節接地面を動きと逆の方向へのスライドを促す手法を分か
りやすく講義いただきましたが、今月は凹の法則に従った、膝関節へのアプローチ法を学びます。
講師は前回に引き続いての金井先生。4月も前回同様、たくさんの(臨床に役に立つ)
お話をいただけることかと思います。
どうぞお楽しみに。 ◯卒業を記念しまして今年度の卒業生は4月の研修会参加費を無料といたします。
※写真は2012年に開催された金井先生による膝関節の研修会の様子です。
・日 時 4月21日(日)
・場 所 笹塚区民会館
・時 間 午後1時〜午後4時50分
・料 金 均整師=¥2,000
今年養成講座を卒業された方は無料
■支部親睦・研修・温泉旅行へのお誘い■
主催 身体均整師会東京支部
みんなで支部旅行に行きましょう!
期 日 6月16日(日)〜6月17日(月)1泊2日
行 先 群馬県草津温泉 ホテルおおるり
電話:0120-582-851
集合場所 8:15 池袋西口公園前集合
(東京芸術劇場前)
参加費 7.000円(1泊2食付、往復1000円送迎バス付)
行 程
【16日】
8:15 集合(池袋西口公園)(東京芸術劇場前)
8:30 出発-関越高速道-渋川伊香保IC-
草津温泉
11:45 到着(予定)
12:00〜13:30 昼食、散策&温泉入浴)
14:00〜17:00 均整研究会(3H)
17:30〜18:30 夕 食(バイキング)
18:30〜20:00 周辺散策&温泉入浴
20:00〜22:00 懇親会
【17日】
8:00〜 8:30 朝食(バイキング)
9:00 チェックアウト
9:00〜 11:30 均整研究会(H2.5)
11:30〜 12:00 ホテル出発予定
12:30 昼食 (途中のレストランで。各自負担)
16:00〜16:30 池袋駅前到着予定
・夕食はバイキングで飲み放題
・懇親会時の差し入れ大歓迎です。
・部屋の冷蔵庫の使用は各部屋単位で精算をお願
いします。
・「浴衣、タオル、歯ブラシ」がつきます。
・浴場は広くきれいで、天然温泉で大露天風呂も
あります。
・旅行保険には加入しておりません。
※申込みは田川、福田、天内のいずれかまで。
■東京支部会員による自主活動■
◆第229回手技研究会◆
・日 時 4月18日(木)17時位〜21時位 (毎月3回目の木曜日に開催しております)
・場 所 中野区大和町1-65-4増田ビル2F ザ・均整法せいたい
・問合せ 池田 勝 TEL.03-5373-3643
・参加料 ¥1,000
◆手技勉強会◆
受者、整者、第3者が納得する、「3つの納得」 の為を目標に、実際にクライアントを招いての実技及び実技指導を実践し ます。
受者の施術料は、事故発生時に賠償保険の対象にするために、初回~3回まで1,000円、4回以降は、3,000円を徴収しております。
・日 時 毎週木曜日10時~21時 (但し毎月3回目 の木曜に限り17時位まで) ・場所、問い合わせ 上記手技研究会と同
・参加料 無料
◆天内練習会 & 頭脳開発研究会◆
正しい角度・張力によって基本的な操法で的確に効果を出すための練習、しなやかな操作で受者に負担をかけずに必要な刺激を十分に入れる練習を続けています。
尚、定例練習会と別に先月ご案内した新人特別集中研修の途中参加も受け付けております。関心のある方はお問い合わせください。
・日 時 4月26日(金)13時15分〜16時45分
・場 所 JR中央線武蔵小金井駅もよりの天内先生施術所または近隣施設
・参加料 \1,000
・世話役 馬場久宏
※問い合せ、参加申込は馬場先生まで
◆均整法 原理を語る散歩道◆
研修形式ではなく、ざっくばらんに均整法の原理や関連する各分野の技・理論について情報交換・意見交換する交流会です。お天気が良ければ屋外開催もありか?!
参加される方は前日までに御連絡ください。
・日 時 5月10日(金曜)15時〜17時30分
(途中合流、途中離脱自由です)
・場 所 JR池袋駅付近を予定
・参加料 無料
ただし喫茶店レストラン等で開催の場合の
飲食費等は各自負担になります。
※問い合せ、参加申込は馬場先生まで
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