■8月の予定■
◆第468回東京支部研修会◆
8月の支部研修会は、頭蓋骨操縦法を紹介いたします。
以下の文は昭和39年の九州研修会において亀井師範が講義されたものを抜粋したものです。
「頭蓋骨の調整が花形となるのは、これからのことである。今まで我々は筋肉を使うという生活が主体であった。ところが、敗戦後は筋肉を使うというよりも、頭を使うということが人間の生活の主体とな ってきた。
だから一番大切なことは頭からおこる病気、頭が 参加していない病気というものはないといっていい。
拇指を痛めても、これにだって現在は直ちに頭が参加してくる。病気になると必ず頭が先に動く。
要するに、いつも頭を使っていないといけないような生活環境に我々は追い込まれているものだから、 病気をしても直ちに頭が病的な方向に動くようにな っている。これが原題の病気の特色である。
だから、頭を休めるようにしてやるということが、 病気を治すところの土台になっている。そういう現 状になっている。年配の人は、かつて、こういう時 代でない時代、戦前とか、戦後間もない時代の病気の様相というものは、病名は同じであっても、現代の病気とは様相は違っていた。例えば、腰痛だって昔は体を無理に使っての末で頭など参加していなか った。現在では、腰の痛みでさえ頭が参加している。 それで非常に治りにくい。かつては簡単な操作で処置がついていたのが、現段階では、昔のような技法を用いても治らない。頭が参加している。
昔のものは、胃であるならば胃だけの病気だった。 ところが、胃の病気の上にもってきて、頭の病気が 胃に参加してきているから始末がつかない。だから、 胃を調整しても、頭が胃に向かっているところの方向を転換させなければ胃は治らない。非常に複雑になっている傾向がある。そこで頭蓋骨というものの調整が非常に大切になってくる。
昔は頭を使わなかったものだから、頭はあまり動くことはなかった。だから、頭の骨も動きにくかったが、現在は環境がいつも頭を使うようになっているから、頭が動きやすい、頭骨が動きやすい時代になった。(野村宣行先生編集 野村ノートより)」
研修会では、
・頭蓋骨操縦の基本的なアプローチ方法 ・呼吸を利用した後頭骨/仙骨操縦法
・頭蓋骨と体型調整
・頭部の熱冷まし などの実習を亀井師範の言葉を紹介しながら行いま す。
どうぞよろしくお願いいたします。(矢作)
【頭蓋骨調整法】
講師 矢作智崇先生
・日 時 8月19日(日)
・場 所 渋谷区笹塚区民会館 ・時 間 午後1時〜午後4時50分 ・料 金 均整師=¥2,000
■会場案内■
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『笹塚区民会館』
渋谷区笹塚 3-1-9
電話:03-3377-1060
交通:京王線 笹塚7分
交通:バス[渋63][渋67] [渋68][宿41] [宿45]系統 「笹塚中学」2分
●今後の研修会予定●
・9月16日(日) 西脇幸宏先生「12種体型と相関関係」
・11月18日(日) 深沢功先生「12種体型(仮題)」
・12月16日(日) 鏡八重子先生(会場は越谷。研修会後忘年会)
※10月は全国講習会のためお休みです。
■第467回支部研修会報告■
7月の東京支部研修会は、先月の講義に引き続き馬場久宏先生に『原理を臨床に生かす〜新人均 整師のために』と題して最密位を利用した「骨格 操作による体型調整」や、「二項対立」「三筋調 整法」などの概念をもとに講義して頂きました。
前半の内容をベースに、後半である今回の講義 の大きな目標は「原理原則の整理」「身体のどの部 位にも使える手技・方法論を複数身に付ける」。
初学者にとっては時に難解な均整法の理論を、 オリジナルの概念でご説明頂きました。
【仰臥位でのくつろぎ姿勢と矯正姿勢】
腹臥位で行った前回の復習。
受者の体型を観察して骨盤の左右差を比較し高 い方はより高く、 肩関節も同じように高い方をよ り高くしくつろぎ姿勢をさせた上で調整を行う。
くつろぎ姿勢での調整後は矯正姿勢での調整。
くつろぎ姿勢から矯正姿勢として受者の体型を 変えていくことで、 効果的に調整をすることが可 能。
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【肩関節の最密位を利用した骨格操作で、回旋型 の体型調整】
回旋型が出ているモデル。
回旋しにくい方の肩で最密位調整をすることで体型を整える。
学園の骨格調整法でも学習した、肩関節の操法を数回。
操作後はモデルの回旋のアンバランスが改善。
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関節の最密位は整骨作用だけでなく、反射を応用 して様々な体型調整をすることが可能。
【各関節の最密位について】
上肢・下肢の最密位について、実際にモデルの 身体を使って説明。
養成講座で学習した最密位に加え、「逆最密位」 という概念も。
理学療法における「関節のルーズ ・ロック」理論とも関連。
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【三筋調整法(さんきんのしらべ)】
馬場先生オリジナルの理論「三筋調整法」。
筋肉を屈筋・伸筋・境筋の3つで捉え、それぞれに合った刺激を加え調整する。
「屈筋はつかん で揺さぶる」「伸筋は叩打」「境筋は円を描くよ うに押圧して揺さぶる」。
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それぞれ筋肉を緩ませた状態で刺激を加えるのがポイント。
部位別調整として利用できる他、三原則の刺激としてもチョイス出来る。
その他、前回に引き続き二項対立という概念を基に、刺激や身体の状態を「大きく捉える事の利 点」などご説明頂きました。
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・二項の片方を調整する事で、もう片方も変化す る。(ex.募穴、虚と実、陰と陽)
・細部に捉われ過ぎず、大きく捉え調整する事で 結果的に他の部位にも良い変化をもたらす事が可能。
デモで披露して頂いたさまざまな調整法は、ゆすぶりや伸反射、くつろぎ姿勢の応用など初学者 にも比較的手が出しやすく、かつ非常に効果の高いものでした。
またこれらの調整法は、受者にも整者にも負担が少なく応用範囲の広い調整法です。さっそく明日からの臨床に持ち込める内容だったのではないかと思います。(レポート:高城〜たき〜)
■支部研修旅行レポート■
7月29日(日)〜30日(月)の支部研修旅行。
今回は箱根「三鷹荘」にて、坂戸哲先生に講師を担当していただきました。
1日目、チェックインするとすぐに『類別克服法』をテキストに研修開始。
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テキストP.31〜33は、ベテランから新人まで、 事あるごとに何度でも読み返すべきエッセンスの詰まった章であると、あらためて納得しました。
夕食を済ませ、一部屋に集まると、さらに深夜まで均整談義。
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翌日はロープウェイに乗り、地獄谷で黒たまごを食べ、海賊船に乗り、箱根神社に参拝。
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日焼けするほど天候にも恵まれた、有意義な2 日間でした。
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今回も細やかな心配りで幹事を担当して下さっ た福田先生、天内先生。
そして5月、一緒に下見に行って下さった深沢先生。 ありがとうございました。(レポート:田川)
■東京支部・自主活動情報■
◆第221回手技研究会◆
・日 時 8月16日(木)17時位〜21時位 (毎月3回目の木曜日に開催しております)
・場 所 中野区大和町1-65-4増田ビル2F ザ・均整法せいたい
・問合せ 池田 勝 TEL.03-5373-3643
・参加料 ¥1,000
◆手技勉強会◆
受者、整者、第3者が納得する、「3つの納得」 の為を目標に、実際にクライアントを招いての実技及び実技指導を実践し ます。
受者の施術料は、事故発生時に賠償保険の対象にするために、初回~3回まで1,000円、4回以降は、3,000円を徴収しております。
・日 時 毎週木曜日10時~21時 (但し毎月3回目 の木曜に限り17時位まで) ・場所、問い合わせ 上記手技研究会と同 ・参加料 無 料
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◆横糸汎用操法練習会◆
シンプルな刺激手段と、定石に基づいたやさし い観察・設計方法の練習会です。簡単な技を幅広く活用するコツを身につけましょう。 初心者歓迎。 タイトルは東京支部活動計画の『「個別の技」 が縦糸ならば、横糸となるべきもの』より。 8月15日(水曜)までに御申込ください。
・日 時 8月17日(金曜)14時〜17時 (参加者多数の場合は時間枠拡大します) ・場 所 京王新線幡ヶ谷駅の近隣施設 ・参加料 \1,000
・世話役 馬場久宏
※問い合せ、参加申込は馬場先生まで
◆天内練習会 & 頭脳開発研究会◆
正しい角度・張力によって基本的な操法で的確に効果を出すための練習、しなやかな操作で受者に負担をかけずに必要な刺激を十分に入れる練習を続けています。 三原則と十二種体型に基づき臓器から頭脳まで迷わず調整できる均整師を目標に、施術の流れに圧迫・屈曲・伸展・叩打・振動・擦過等の手技を組み込み実践的に学んでゆきます。 会場手配の都合がありますので関心のある方は早めに御連絡下さい。
・日 時 9月1日(土曜)13時15分〜16時45分 ・場 所 JR中央線武蔵小金井駅もよりの 天内先生施術所または近隣施設 ・参加料 \1,000
・世話役 馬場久宏
※問い合せ、参加申込は馬場先生まで
◆均整法 原理を語る夕べ◆
研修形式ではなく、ざっくばらんに均整法の原 理や関連する各分野の技・理論について情報交換 ・意見交換する茶話会または食事会です。 基本的にフリートークですが、世話役からは神経と感覚受容器関係のネタを準備予定。 参加される方は前日までに御連絡ください。
・日 時 9月4日(火曜)16時〜19時+α (途中参加、途中退席自由です) ・場 所 詳細未定ですがJR新宿駅付近を予定 ・参加料 無料 ただし会場費か喫茶店レストラン等で開催の 場合の飲食費等は各自負担になります。 ・世話役 馬場久宏
※問い合せ、参加申込は馬場先生まで
■あとがき■
秋の全国講習会は10月15〜16日に五反田で開催されます。
今回は初の東京支部主催という事で、支部委員一 同準備を始めました。なるべくたくさんの方々に協力をあおいで、みんなが楽しくつくる講習会にして いきたいと思います。どうぞご協力をお願いいたし ます。
講義内容など、師会から後ほど案内が届くと思いますが、とても魅力的で、多くの方が満足ゆく講習会になります。お楽しみに。
前回の支部便りでは研修会の日時を間違えて記載してしまい、たいへんご迷惑をおかけしました。 (矢作)
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