■12月の予定■
(1)12月の支部研修会
今年10月に札幌で開催された全国講習会の1日目では、村松陽一先生の講義『12種体型と重心傾斜圧』が発表されました。
東京支部の今年を締めくくる12月の東京支部の研修会はその村松先生を迎えて開催いたします。講習会では、身体均整法並びに人体へ造詣の深い村松先生ならではの講義を拝聴する事ができました。
なかでも、12の体型それぞれの足にかかる重心を検知し、その箇所を調整し体型を整えるお話は、札幌の講習会に参加された先生方から「もう一度」とのリクエストが多く、是非東京支部の研修会でという事になりました。
今回は札幌で紹介された12種体型別の重心がかかる箇所を詳しく紹介していただこうと思います。
その箇所は、体型を決定する際に大変重要なポイントとなるばかりでなく、調整箇所にもなるポイントです。これを機会に、参加者がそれぞれの12種体型学をずっと深めていければと期待しております。是非ご参加ください。
今回は会場が通常と変更となります。いわゆる「ちんちん電車」の愛称で親しまれている都電荒川線の「熊野前」が最寄りの駅となります。ちょっと早めに到着して近所を散歩などしてもいい素敵な町です。
東京近郊の先生方へは会場地図等を同封いたしました。また遠方から参加される先生方につきましては、担当の片岡まで連絡をいただければ会場へのアクセス等をご案内いたします。
研修会後は年末恒例の忘年会が開催されます。美味しい料理とお酒をいただきながら、均整談義や少々羽目を外して与太話など、1年の締めくくりのひとときを笑顔で過ごしましょう。
・日 時 12月12日(日)
・場 所 荒川区 旭町会館
都電荒川線熊野前駅下車徒歩3分
舎人ライナー線熊野前駅徒歩3分
都バス(畑44系統)
首都大学東京健康学部前徒歩1分
・時 間 午後1時〜午後4時50分
・料 金 ¥2,000
■1月の予定■
(1)1月の支部研修会
10月に好評だった「くつろぎ傾斜圧」をテー
マにした研修会を1月に開催いたします。
【くつろぎ傾斜圧2】
1、下痢止め 2、うっ血
3、アレルギー 4、胃酸過多
※以下のテキストを使用します。
お手持ちの方は持参ください。
・均整講座集第5集(第2版の場合は第4集)
講座集第12号 くつろぎ傾斜圧
・その他、野村ノートで該当するもの。
・姿勢保健均整専門学校の教科書「くつろぎ傾斜圧」でも可
・日 時 1月9日(日)
・場 所 笹塚区民会館
・時 間 午後1時〜午後4時50分
・料 金 会員・均整師¥1,000 一般¥2,000
※講師を招かない形式の研修会費へは、これま
では無料で参加いただいてまいりましたが、
1月より¥1,000を徴収させていただきます。
ご了承ください。
『笹塚区民会館』
渋谷区笹塚 3-1-9
電話:03-3377-1060
交通:京王線 笹塚7分
交通:バス[渋63][渋67]
[渋68][宿41]
[宿45]系統
「笹塚中学」2分
■第448回支部研修会報告■
11月の支部研修会は先月に続き「身体均整法研究会」として、2つのテーマを勉強しました。
1)触診学 【腰椎・胸椎編】 今回は腰椎及び胸椎の検査を行うときに必要な部位(棘突起・横突起・乳頭突起)の触診練習を行いました。
乳頭突起を正確に触れると、そのすぐ横にある椎間関節の変位を検出できるようになります。
例えば腰痛のお客様であれば、異常を起こした椎間関節をピンポイントで触診し、圧痛や違和感を感じていただき(もちろん激しく押さないこと)、的確な手技への信用を得ることができます。
今後も「骨盤・頸椎編」と交互に、触診手順の説明、練習を続けていきますので、次回が初、もしくはいつも来られるとは限らない方も、安心してご参加下さい。
2)くつろぎ傾斜圧
【痙攣性便秘】
大腸の緊張によって反射が現れる、「大腿骨の外側」「L2,3肋骨突起と腸骨稜を結んだ三角帯」をくつろがせる姿勢。
普通に寝かせた姿勢で反射点に圧痛があり、くつろぎ姿勢でそれが消えることを体験していただくと、お客様からの納得が得やすい。
三角帯を圧定しつつ股関節を回す調整により、2つの反射点を同時に弛める。
【殿部・坐骨神経炎】
「同じ坐骨神経の故障でも、椎骨が変位したものではなく、神経炎というものは足を挙げてびくっとした刺激でも悪化するのである。(中略)神経炎になった場合は5分といえども一定の同じ姿勢がどうしても取れない。(野村ノート「くつろぎ傾斜圧」P.93より)」
第25回全国講習会講義録「くつろぎ傾斜圧」に収録されている、A〜Lの調整点と調整方法。あまりの痛さに少しの間もじっとしていることができないお客様への、実際の操作は難しいもの。長年の臨床経験から身につけた操作のコツを、坂戸先生にお話しいただきました。
○心身ともに疲れているときに起こしやすい。
○ギックリ腰で患部が炎症状態にも関わらずお風呂で温め、ひどくしてしまった場合、神経炎になることがある。
○A〜L点すべて、熱いところに軽く手を当てるだけ。坐骨神経が熱を持ってしまっているので、それを手当てでうまく取る。
○自分の手の方が炎症部よりも体温が低いので、当てておけば取れる。写真はF点の調整。
○炎症部はピクンピクン脈を打っていることも。
○症状が軽いとC点の尾骨まで調整が進んだあたりで楽になってくる。重い場合、1箇所弛んでくると、別のところがピクンピクンしてくることも。
○B点、L点は慢性症の場合、強めに調整しても可。
○ギックリ腰のお客様から連絡があったが、すぐに予約を受けられない場合は、30分でいいから氷で冷やすように指導。
○急性で動けない方のお宅に出張に行った場合、上胸椎の可動性のない箇所にアジャストその他の方法で可動性をつける一点調整。翌日、動けるようになったら来院していただいて上記A〜L点の調整、または上胸椎への念入りな調整。
(レポート:田川)
■東京支部自主活動情報■
(1)第200回手技研究会
・日 時 12月16日(木)17時位〜21時位
(毎月3回目の木曜日に開催しております)
・場 所 中野区大和町1-65-4増田ビル2F
ザ・均整法せいたい
・問合せ 池田勝 TEL.03-5373-3643
・参加料 ¥1,000
(2)手技勉強会
受者・整者・第3者が納得する「3つの納得」の
為を目標に、実際にクライアントを招いての実技及
び実技指導を実践しています。
受者の施術料は、事故発生時に賠償保険の対
象にするために、初回〜3回まで1,000円、4回以
降は、3,000円を徴収しております。
・日 時 毎週木曜日10時〜21時(但し毎月3
回目の木曜に限り10時〜17時位)
・場 所 手技研究会と同:ザ・均整法せいたい
・参加料 無 料
■東京支部委員より■
【談話:女性に便秘が多いのは何故?】
東京支部は自由談義ができるのが一番“良い所”だ。行く先散らばり、収拾付きにくいのは欠点だが、まあこれが特長なのである。その一例を紹介。
支部の研修会で便秘解消操法が紹介されたあと質問が出た。「先生、何故女性に便秘が多いのでしょうか?」…。聞くと、何と1週間位滞留されることがあるとか、そりゃ大変だ。1週間なんて男にはまず見かけない症状だ。様々な意見が…。
女性は副交感神経が亢進的だから…(これ、分りますか?)/ 女性は妊娠に備えて内臓器が小さいのでキャパシティは大きい(柔軟性がある)…/ 女性は骨盤が大きいから…(きついですね)/ 女性は男性みたいにパクパク食べないから…(人によるだろうが!)/女性はトイレを我慢して癖になることがある…(早く行こう)…/ 食物繊維を摂っているのに(駄目なの…)/親に従い、夫に従い、子供に従い…(耐える人生だから)と、哲学的なご意見まで…。
そう言うのだから、どれも真実である。男女差というと、あの括れたウエースト、豊かな尻、威張った腰、骨格筋の差云々、全て無関係ではないのだ。
しかし、均整師だから一寸だけアカデミックに考察してみたい。男女差は、そうホルモンと、月経生理だ。
女性ホルモンの一つ、黄体ホルモン(プロゲストロン)の影響に「腸の蠕動運動が弱くなる」という特徴がある。黄体ホルモンは、排卵後から月経前まで多く分泌されるので、その時期に便秘が生じ易くなるという話。また、黄体ホルモンは、体に水を溜め込む性質があるので、小腸から大腸に行く段階で、コート、食物残渣が残り易いことがある。蠕動運動の低下と水分の枯渇、これが便秘の真相としては大きい。生理前に浮腫み易くなるとか、体が重いと感じる女性がいらっしゃるのではないだろうか…
一方、月経が始まると便秘すっきり解消するかというと、そうでも無いのだ。今度は肝臓の緊張が影響する。肝臓内貯蔵血(鉄分)が減少し、門脈の鬱滞、消化器内壁の緊張による蠕動運動の脆弱、これが便秘に少なからず影響する。人によっては「月経痛の痛み」により、便秘の痛みが抹殺されてしまうこともあるだろう。その貯蔵経験が、大腸の許容力を獲得しているのかもしれない。とにかく、女性は偉いのである。
女性だから仕方ないのか?でも「諦めないでー」。食事の摂り方が大事なのである。さて、一番便通を良くする食材は何か?それは、なんと「白米」なのだそうだ(NHKためしてガッテンより)。
このことは、ダイエットで、ご飯(お米)を食べず、繊維質が多いと思われる海草、青物、豆芋などを主体にするのは逆効果ということを物語る。摂取する量そのものが少ないと、腸の蠕動運動も慢性的に低下してしまうのだ。
米国で流行の「ナチュラルハイジーン」という考え方がある。「目から鱗」のような食事法なのだ。栄養のある物は朝食で摂り、夕食は少なめという「一般的なダイエット法」と逆の発想なのだ。蛋白質よりもアミノ酸で栄養補給するという課題はさておいて。消化エネルギーを必要とする肉や魚などは一日の終わりで摂り、朝食は20分程度で消化できる「果物類」の摂取を推奨する。これは、食材によって違う消化時間を「夜間の睡眠中に全て消化・吸収を済ませ、朝は長時間消化に要す食材は摂取せずに、午前中に排泄してしまうことこそ重要」という理念に基づくものだ。これ、白米の見直しとともに、なかなか検討してみる必要があるのではなかろうか。
間違ったダイエットは便秘を助長することだけは確か。我々男としては、この魅力ある女性を守るために、細い人ばかり誉め称えるのではなく、行きたいときにトイレに行ってもらい、便秘が習慣になってしまわないように、いっしょにコンディショニング作りに協力しあいたいものなのである。
■東京支部より■
支部研修会を考える(その5)
東京支部長 深沢功
今回は、技術の学び方について考えてみます。思うに三つくらいの方法があると思います。1武者修行派、2独学派、3 支部研修会派(全国講習会も含む)の三つです。
1武者修行派とは、均整法の勉強を一通り終えたのち、野口整体とかカイロプラクティック等、他の技術を修得して更なる高みを目指す方法。あたかも、剣術の修業の為に全国を行脚して、名だたる道場の門を叩いては研鑽を積む姿に似ている
ので武者修行派です。
2の独学派は、あまり研修会には出席せず書物などを読んで勉強して研鑽に励む人。
3の支部研修会派は、他の技術には目もくれずもっぱら支部研修会のみの出席で勉強しようとす
るタイプ。私はこのタイプです。
多分、多くの先生方は、支部研修会がランダムに色々な先生の技術を紹介している為に、そこに一貫性が見られず、心許なく思われると思います。従ってあまり深い勉強ができ無いので、また、自分の興味の技術ではない場合、行っても無駄と、出席しない方も多いと思われます。
ところがさにあらず。これが、結構勉強になっているのです。それに、気が付いたのが、同期の独学派の先生(会に所属していない)と、一年に数度話す機会があるのですが、ある時、彼の技術があまり進化していないことに気づいたのです。支部研修会に出ていれば、あるいは会に所属し、色々な仲間と接していれば、2、3年もすれば当然知ることになる基本的な技術や考え方が出来ていませんでした。私の方が数段進んでいるように思えたのでした。
私は嫌々ながら支部研修会に出ています。役目がらしようがありません。支部長になる前も、ひょんなことから会の仕事を手助けする為に、あまり気が進まないのですが全国講習会に出席せざるを得ない状況に追いやられました。そこでも、キチ
ンと最後まで講義を聞いた試しがありません。熱心に勉強したわけではないのです。支部研修会でも同じで、特に自分の興味がない方面は聞き流していました。それなのにです、コツコツと独学で勉強している友人が遅れて見えたのです。
何故なのでしょうか。それは圧倒的に支部研修会の方が独学よりも情報量が多いからだと思われます。会の仕事をした場合、研修会が終わっても「ハイサさよなら」といかず、終わってからも、他の先生方とワイワイやります。この時「本当はね」と本音が聴けます。入会して間もない頃は、神様と思っている先生から本音が聴けるのですから、これほど勉強になることはありませんでした。まさに他人の頭を使って勉強しているのです。
また、それが自分の興味の方向では無かったとしても、その時役立たなくても、潜在意識の中で発酵現象とでもいうべきものが起って、後日、芳醇な酒に変わっていることを発見する事があるのです。まことにも「チリも積もれば山と成る」で
す。その都度、熱心に勉強せず、断片的な知識であっても、体系的な勉強が出来なくても、例えそれが、その時理解出来なくても、情報の蓄積というものは恐ろしいもので、意識下で確実に変容するようです。そしてある時、突然、意識の上に現
れ、今まで気づかなかった事を発見することになるのです。
ですから、支部研修会恐るべし。それも毎回欠かさず出る努力をするのが良いと思われます。大村熊夫先生は「全国講習会には借金しても出席しろ」とおっしゃってました。始めは、たいして役立たない講習だと思ったこともありましたが、今
ではそれは至言だと思っています。
支部研修会に欠かさず出席するのには、会の仕事をするのが一番良いと思われます。マンネリ化を防ぐ最良の方法です。という訳で、是非支部の仕事を、会の仕事を引き受けてください。それは貴方をきっと生長させてくれるでしょう。私の任
期もあと数年。終われば、自堕落な私の事ですから、たぶん会の仕事はもうしません。今まで出来なかった好きな事をしたいと思いますが、その時私の退化が始まる時だと思ってます。 |